とんです!
今回は第一志望校や併願校について悩まれている方を対象に書きました!
この度、過去3年間(2017〜2019年)の医学部学士編入試験合格者を分析しました
分析内容としては合格者の年齢や属性(学部や現役or既卒)、合格大学や併願校についてです
ソースは予備校が出した合格者情報であり、それを基に独自に解析しデータベース化しました(n=136人)
今回はその内訳や、志望校や併願校決定の概要についてお話しします!
ドラフト会議に似ている医学部編入試験
第一志望校の決め方
併願校の決め方
属性別・年齢別の合格校ランキング、併願校ランキング

ドラフト会議に似ている医学部編入試験
実際に医学部編入試験を受けてみて、更に合格者を分析していて気づいたんです…
“医学部編入試験って、プロ野球のドラフト会議みたい“と
つまり
- 実力のある受験生は色々な大学から1位指名を受ける
- 希望の受験生を獲得できなかった大学は次の希望受験生を指名する(追加合格含む)
- それぞれの大学には補強ポイントがあり大学の雰囲気にマッチする受験生を指名する
ということです
実力のある受験生というのは、第一に重要視されるのは学力面でしょう
なぜなら、どれだけ将来性や素晴らしい経歴があっても医学部の勉強について行けなかったり、医師国家試験に合格できなければ時間をかけて育てる意味がないからです
すなわち、筆記試験で高得点が取れる受験生は多くの大学から合格を貰うことができます
しかしながら、実力のある受験生は多くの大学が欲しい逸材であるため、合格が重複しほとんどの大学が入学辞退されてしまいます…
各々の大学で独自の評価基準があり、各受験生は点数化されていることと思われますので、次に点数が高い受験生に追加合格の声がかかるという仕組みですね!
そして重要なのは、その評価基準は学力面を除いては大学ごとにバラつきがあるということです
研究者が欲しい大学や地域で働く臨床医が欲しい大学など様々なので、大学側の希望にマッチするような受験生から合格できるということです
加えて、実際のプロ野球のドラフト会議同様に、各大学の募集数の中でも合格者にはある程度バリエーションがみられます
つまり、研究者が欲しい大学でも5人全てを研究志望の受験生しか取らないということはないんですね
これはリスク分散という意味でも然るべき結果かなと思います
とはいえ、基本的には大学の補強ポイントにマッチする受験生の方が合格確率が高いので、そこを狙って受験するのが得策でしょう
残念ながら、各大学の補強ポイントや評価基準などはエビデンスに基づいた情報が出回っていないため、テキトーなことをブログに書くことはできません…
しかし、各大学が出している合格者の年齢や属性など、事実ベースで受験校の選定ができたらと思い、今回時間をかけて各大学の合格者を分析致しました!
第一志望校の決め方

すでに「あの大学しか受けないんだ!」などと第一志望が決まっている方は読み飛ばして頂いて構いません
逆に、「医学部に行ければ特に大学は選ばない!」「どこで学ぶかではなく自分が何をするかが大事だ!」など特に大学へのこだわりがないけど、志望校を決めかねている方は是非読んでください!
第一志望校の選定について、結論から申しますと
“自分が一番受かりやすい大学を第一志望校にすべき“
だと考えております
その理由としては、上記で述べたとおり、各大学によって求めている受験生像が異なるからです
逆に言えば、一つの大学に拘らなければ、どんな経歴であれどこかしらの大学とはマッチする可能性が高いです!
例えば、地域枠を設定している旭川医科大学や鳥取大学などは、運良くその地域に縁のある方であれば受験しないという選択肢はないでしょう
そのような地域枠を使えない方でも、各大学で合格を出している受験生の属性や年齢には一定の法則や傾向が見られましたので、後ほど述べていきます
また、受かりやすい大学を決める上で
“その大学の過去問が勉強すれば自分に解けそうかどうか“
は非常に重要となります
ここで重要なのは現時点では解けなくても良いということです
例えば、高校レベルの物理化学しか勉強したことがないのに大学レベルの物理化学が出題される大学では、感覚的に“しっかり勉強しないと解けなさそう”となるはずです
短期合格を目指すのであれば、一から大学レベルの物理化学を勉強する余裕はないでしょうから、その大学は第一志望にはすべきでないでしょう
併願校の決め方
第一志望校が決定してしまえば、併願校は決めやすいです!
併願校選定の基準は大きく3つあります.
- 第一志望校と求められる科目や問題のレベル感が同じような大学
- 自分の属性で合格者が出ている大学
- 第一志望校と日程が被らない大学
1つ目に関しても、第一志望校同様に過去問を見て判断されると良いです
2つ目に関しては後述の併願校ランキングを参考にして頂くか、今後大学別の考察を投稿していく予定なのでそれらを参考にしてください
3つ目は言わずもがなですね(笑)
属性別・年齢別の合格校ランキング、併願校ランキング

お待たせ致しました!数日かけて分析した合格者の分析結果の一部をランキングで発表します!
- 合格者の属性別(出身学部や海外渡航歴or年齢)合格大学ランキング
- 合格者の属性別併願校(受験校)ランキング
についてまとめさせて頂きました
なお、属性の分類に関して、学部や海外渡航歴については
6つの分類(薬学部、歯獣医学部、医学部保健系、その他理系(主に工学部や理学部を含む)、文系、帰国子女or留学)についてそれぞれ現役or既卒の合計12分類としてます
年齢については、20〜25歳、26〜29歳、30歳代、40歳代の4分類とします
※1 帰国子女や留学経験者かつ文系もしくは理系といった方も少なからずおりましたが、そのような方についてはTOEICもしくはTOEFLで高得点(TOEIC800点以上、TOEFL80点以上)を有し、それらを使って受験校を決めていた方は『帰国子女or留学』に分類し、それ以外は『文系』や『理系』などその方の出身学部に分類しました(TOEIC,TOEFLの基準点については完全に独断ですがご了承ください )
※2 現役か既卒については、社会人経験があれば『既卒』とし、大学や大学院在籍中もしくは卒後受験勉強に専念して医学部編入した方については『現役』
※3 その他理系には一般的に医学部編入試験に強いとされる生物・生命科学系の学部も含まれていますが、各合格者の方の記述から理系以外の情報がわからなかった方も少なからずいたため『その他理系』とさせて位頂きました
合格者の属性別(出身学部や海外渡航歴or年齢)合格大学ランキング
今回は各学部の既卒と現役を合わせた結果とします!(分けると膨大な数になるからです)
こちらは実際に合格された方の属性ですので、第一志望校選定の参考になればと思います!
【出身学部や海外渡航歴での分類】
①薬学部
1位 島根大学、琉球大学 2位 香川大学 3位 群馬大学、大分大学
②歯獣医学部
1位 鹿児島大学、琉球大学 2位 旭川医科大学、弘前大学、名古屋大学、滋賀大学、島根大学、山口大学、長崎大学、大分大学 3位 なし
③医学部保健系
1位 鳥取大学、島根大学、長崎大学、大分大学 2位 旭川医科大学、群馬大学、鹿児島大学 3位 北海道大学、秋田大学、浜松医科大学、山口大学、愛媛大学、高知大学
④その他理系学部
1位 香川大学、琉球大学 2位 滋賀医科大学、大阪大学、島根大学 3位 大分大学
⑤文系学部
1位 滋賀医科大学 2位 群馬大学、富山大学、金沢医科大学、長崎大学、鹿児島大学 3位 旭川医科大学
⑥帰国子女or留学
1位 群馬大学、岡山大学 2位 旭川医科大学、秋田大学、富山大学、滋賀医科大学、神戸大学、鹿児島大学、琉球大学 3位 なし
【年齢での分類】
①20〜25歳
1位 島根大学、大分大学 2位 旭川医科大学、群馬大学、鹿児島大学 3位 滋賀医科大学、山口大学
②26〜29歳
1位 滋賀医科大学 2位 島根大学、香川大学、大分大学、鹿児島大学 3位 弘前大学、群馬大学、金沢医科大学、愛媛大学、高知大学、長崎大学、琉球大学
③30歳代
1位 滋賀医科大学、琉球大学 2位 香川大学 3位 旭川医科大学、群馬大学、鹿児島大学
④40歳代
1位 琉球大学 2位 弘前大学、群馬大学、滋賀医科大学、大阪大学、鳥取大学、長崎大学、鹿児島大学 3位 なし
ちなみに合格者の年齢割合は以下のグラフになります

合格者の属性別併願校(受験校)ランキング
こちらは実際に属性ごとの合格者が出願した大学を集計したので、併願校の参考にして頂ければと思います!
【出身学部や海外渡航歴での分類】
①薬学部
1位 大分大学 2位 群馬大学 3位 島根大学
②歯獣医学部
1位 滋賀医科大学 2位 大分大学 3位 旭川医科大学、群馬大学、島根大学、長崎大学、鹿児島大学
③医学部保健系
1位 群馬大学、大分大学 2位 秋田大学 3位 旭川医科大学、福井大学、滋賀医科大学、鳥取大学、長崎大学、鹿児島大学
④その他理系学部
1位 香川大学 2位 群馬大学 3位 大分大学
⑤文系学部
1位 滋賀医科大学 2位 大分大学 3位 鹿児島大学
⑥帰国子女or留学
1位 東京医科歯科大学 2位 金沢医科大学、大分大学、鹿児島大学 3位 富山大学、滋賀医科大学、岡山大学、長崎大学
【年齢での分類】
①20〜25歳
1位 大分大学 2位 秋田大学、山口大学 3位 旭川医科大学、鹿児島大学
②26〜29歳
1位 群馬大学 2位 滋賀医科大学 3位 大分大学
③30歳代
1位 滋賀医科大学 2位 大分大学 3位 群馬大学
④40歳代
1位 鹿児島大学 2位 富山大学、山口大学、長崎大学、大分大学、琉球大学 3位 旭川医科大学、弘前大学、群馬大学、金沢医科大学、滋賀医科大学、鳥取大学、島根大学、岡山大学
ちなみに合格者の受験大学における年齢別割合は以下のグラフになります

次回の投稿からは、合格者の合格大学や受験大学、属性や年齢などの考察を行っていきたいと思います
なお、現役や既卒別のデータベースは需要があれば今後ブログに記載するか、Twitterで小分けに投稿していこうかと思っておりますのでよろしくお願いします!
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