【医学部編入】“理系”出身の私はどの大学を受けるべき?属性による受験校の考察

医学部編入

とんです!

医学部編入における初歩の初歩、受験校の選定についての考察記事第2弾です!

第1弾、年齢による受験校の考察はこちら↓↓

【医学部編入】◯◯歳の私はどの大学を受けるべき?年齢による受験校の考察

突然ですが、皆様は「医療系はあの大学が受かりやすい」「あの大学は研究系の受験生しか取らない」といった噂を聞いたことはありませんか?

私は医療系の出身ですが、これらの”噂”を鵜呑みにして受験校を決めた節があります(笑)

しかし、それらの”噂”は本当なのでしょうか? もしその噂が、ある受験生が他の受験生を遠ざけるためについた嘘だったとしたら?

そこで今回は、出身学部や海外渡航歴といった属性ごとに、各大学の合格実績がどのようなバラつきがあるかについて、データを基に考察してみました

この記事を読むことで

  • 自分と同じ属性の受験生がどの大学を受験し合格しているか
  • 大学ごとにどのような属性の受験生を求めているか

これらを明らかにすることで、皆様の受験校選定のお手伝いができたらと思います!

ただ、全ての属性について考察すると果てしない長さの記事になってしまうため、今回は”理系”に限定して考察させて頂きます!

※医療系も理系ですが、ここでの”理系”は『非医療系の理系学部全て』で定義させて頂きます(合格者の属性分析の際に理系の中でも細かい学部まで明記されていないものも多かったため”理系”でまとめています)

目次
  • 合格者全体の属性別割合
  • 理系強し!なぜ?
  • 多い?少ない?理系が最強の大学4選
  • まとめ

 合格者全体の属性別割合

さっそくですが、以前調査した2017〜2019年の医学部編入試験合格者について、属性別の割合をご覧ください

合格者を属性別でみると、最も高い割合だったのが”理系”(39%)でした

次点では”薬学部”(21%)、その次が”文系”(19%)といった結果でした

しかしながら、薬学部、歯学部、獣医学部、保健系学部を統合して”医療系”とした場合、その比率は以下の様になり”理系”(39%)と”医療系”(38%)が2強となっています

では、なぜ理系学部出身の合格者が多いのでしょうか?具体的に考察していきます!

 理系強し!なぜ?

上記のグラフから分かる通り、医学部編入において属性別で一番合格者割合が高いのが”理系”でした

結論から申し上げますと、以下の4つが考えられます

  1. 工学部や理学部、農学部など“理系”に含まれる学部が多い
  2. 4科目型の大学も選択肢に入りやすい
  3. 研究歴がある受験生が多い
  4. 既卒組では海外渡航歴もある受験生も少なくない

1つ目の『工学部や理学部、農学部など“理系”に含まれる学部が多い』について

単純に医療系や海外渡航歴のある受験生といった属性に比べると学部や学生数も多いため、医学部編入受験生の絶対数も多いことが考えられます

実際の受験者や合格者の統計データを取っていた際にも生物系の理学部ITに強い工学部の方は少なからずおられました

2つ目の『4科目型の大学も選択肢に入りやすい』について

理系大学に入学するためにはほとんどの大学が理科2科目を選択し、そのほとんどが物理・化学か生物・化学です

そして、工学部では物理や化学を、理学部では生物・物理・化学・数学を、農学部では生物や化学をより専門的に学習している傾向があります

それらの大学で専攻した分野においては医学部編入レベルではほとんど十分なレベルであることが多いため(生命科学を除く)、より受験生の少ない4科目受験校が選択肢に入ってくるという仕組みですね

また、私のように大学では物理・化学・数学において専門的に勉強していなくても、大学受験レベルでは理解できる受験生も多いです

大学受験レベルで解ける物理・化学・数学を出題する大学も多いことが、4科目型の大学も選択肢に入りやすい要因でしょう

3つ目の『研究歴のある受験生が多い』に関して

以下のグラフは文部科学省が発表したデータです

【引用URL : 分野別 授業関連の実験・卒業研究への参加状況】https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2008/12/26/1217067_005.pdf

グラフの数値からではわかりにくいかもしれませんが、農学、工学、理学部の実験・卒業研究への参加率が全国的にみて明らかに他の学部より高いことがわかります

また、理系学生が就職する企業では研究職も多く募集されているため、社会人になってから研究で功績を残している方も少なくないです

研究者を養成したい大学では研究歴のある受験生を優遇することは当然でしょうから、それらの大学では理系受験生の合格率が高くなると推測されます

さいごに、『既卒組では海外渡航歴もある受験生も少なくない』について

これも合格者の分析をしていて多く見受けられたのですが、外資系企業に就職されて海外赴任されていた理系出身の方が意外といらっしゃいました

海外赴任するためには各企業でTOEICの基準点を設けていたり、実際に海外の現場レベルで英語スピーキングを必要とされたりと高い英語能力が求められます

そのため、4科目型大学に加えて海外渡航歴のある受験者の合格実績が高い大学も視野に入るために、受験校の選択肢はかなり広くなるでしょう

 多い?少ない?理系が最強の大学4選

そこで、医学部編入試験を実施している国立大学ごとに属性別合格者を分析したところ、理系が他学部合計より高い比率を占めている大学は全28大学中9校でした

その中で、合格者のデータが多い(n≧5)かつ、合格者の中で“理系”が占める割合が100%(過去3年のデータ)の大学が1校だけ存在しました

大阪大学です

大阪大学は旧帝大ということもあり科目数が多い上にそれぞれの出題レベルが高いことや、研究者志向であることから理系出身の合格者が多いのかもしれません

しかし、研究者志向であることは有名ではあるものの、臨床医志望の受験生も少なからず合格しているため、研究志向であることよりも学力が高いことが絶対条件でしょう

次に、大阪大学以外で合格者データが多く(n≧5)理系合格率が高い大学は、降順に

  • 神戸大学(60%)
  • 香川大学(58.3%)
  • 高知大学(57.1%)

となりました!

合格者全体の中でのデータではありますが、そもそも神戸大学は受験者の中で“理系”が占める割合は77.8%に及び、香川大学72.4%が“理系”の受験者であることから、そもそも理系が多く受験している大学であることが要因として考えられます

そして、これら3つの大学に共通することもやはり以下の2つでした

  • 研究者志向であること
  • 4科目以上での受験になること

さらに、香川大学に関しては過去3年で“理系”と“薬学部”しか合格者がいないというデータがあります

高知大学では“理系”、“薬学部”に加えて“医療系”も合格しており、神戸大学に関してはそれらの属性に加えて“海外渡航歴あり”の方も合格されていました

その他、合格者データは少ないものの(n<5)理系出身の方が他の属性の合計より多く合格されている大学は以下のような結果でした

筑波大学(100%)

新潟大学(100%)

浜松医科大学(75%)

名古屋大学(66.7%)

まとめ

・理系出身が合格しやすい大学は、大阪大学、神戸大学、香川大学、高知大学
・背景として研究歴があったり大学で理科系科目を専攻している理系は上記大学で強い
・海外渡航歴がある理系はさらに選択肢が増えるため受験校の候補が多い
・そもそも編入受験生の中で“理系”の占める割合が大きい

以上、今回は“理系”出身の受験生が受けるべき大学についてまとめました!

次回以降も別の属性ごとにまとめていきたいと思います

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引き続き応援宜しくお願い致します!

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